男性不妊症の原因と治療方法

  • 原因:

男性不妊には先天性と後天性のものがあります。

►先天性の男性不妊の原因は、様々な遺伝的要因や、発育段階で受けた影響等で、性機能不全になるものです。性機能不全とは、性的欲求や性的興奮とその最高潮などが、減退・欠如する状態をいいます。勃起障害(ED、勃起の状態や持続時間が不十分で性行為が行えない又は不十分な状態)、早漏(射精が早期に生じ、性行為に満足を得られない)、オルガスムス障害・遅漏(オルガスムスに達ない、又は時間がかかりすぎ、射精困難で満足が得られない)等があります。造精機能障害の多くは先天的です。このなかで精液中にまったく精子がない無精子症は、染色体の異常、たとえば本来はXYの2本の性染色体がXXYと1本多くなってしまったクラインフェルター症候群があります。また、Y染色体の一部分が欠損している場合が10~20%見つかります。

►後天性の男性不妊の原因は、ストレス、アルコール、喫煙、肥満・糖尿病、病気や薬の影響、精巣の損傷もしくは機能障害、精子の産出あるいは射精に関するトラブルなど様々なものが考えられます。

  • 治療の方法

►造精機能障害の治療

造精機能障害の人のなかで、精子濃度や運動率がやや低下している場合は、ビタミン剤、漢方薬を使うことが多いのですが、一部の人を除いてその効果は不明です。

►精路通過障害の治療

精路通過障害の人の場合は、手術することで妊娠が得られることがあります。たとえば、ふさがっている精巣上体や精管をつなぎ直す手術などがあります。

逆行性射精とは、勃起して射精はするのですが、精液が膀胱に逆流するため尿道から射出されない病気です。このため、射精感はあるものの、精液がまったく出ないか、非常に少なくなります。時として、無精子症と間違えられることがあるので、注意が必要です。治療は、射精後の尿から精子を回収し、人工受精などを行います。

►人工授精と体外受精

以上の治療で効果がなければ人工授精が行われます。これは、精液検査と同じようにマスターベーションで精液を採取し、軟らかい針で女性の子宮に注入する方法です。精子の濃度や運動率が低下している人では成功率は低いのですが、負担の少ない治療法なので一度は行ってみるべきです。